The Maestro
ブランコはおそらくバリに暮らす芸術家のなかで最もその名を知られる有名な存在だろう。壮大なる彼のアトリエは、チャンプアン川を見渡す山頂に位置する。バリ建築のなかにも彼の母国であるスペインの雰囲気が感じられるこの華麗な建物には、彼の長いキャリアの中で移りかわっていく興味深い作品のコレクションが展示されている。生前のブランコには、毎日世界中から多くの人々が訪れていた。自分自身を「華麗なるブランコ」と呼んでいた創造性豊かな才能をもつ芸術家からは、強烈なカリスマ性があふれ出ていた。

若い跡継ぎ

Our Young Master著名な芸術家アントニオ・ブランコの第二子として知られるマリオ・ブランコは、1962年7月4日バリ島のウブドに生まれた。幼い頃から芸術に囲まれて育った彼は、バリ島で最も有名な芸術家である父アントニオ・ブランコを、生涯を通じて尊敬していた。マリオがまだ幼い頃、父ブランコは彼をチャンプアンにあるアトリエに連れて行き、芸術に対する素晴らしい情熱を手ほどきした。マリオは5才で油絵をはじめ、後にデンパサールにあるウダヤナ大学で美術を専攻すると優秀な成績で卒業した。

マリオの芸術的才能は2つの違った起源から導き出されている。スペイン人の父からはヨーロピアンアートの技術を学び、有名なバリ舞踏家で知られる母のニロンジからは地元に根付いたアーティスティックな感覚を受け継いだ。マリオの作品には、ロマンティックな印象派の画法を自ら発展させた画風が特徴的にみられる。

「華麗なるブランコ」の息子として、マリオは多くの挑戦に向き合ってきた。けれども父親からの影響が強烈に残るように、彼自身の才能はバリ文化がおだやかに滲み出す彼独特のビジョンの中に、繊細な風景として表されている。

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